スレコピペその19

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580 :名無し募集中。。。:2008/01/17(木) 20:26:55.46 0
舞美はある人物から手紙を受け取った。
舞美にとって手紙を貰う事自体はそう珍しい事ではない。
女生徒から恋文を送られる事などは日常茶飯事だ。
しかし今回はその類ではなかった。
差出人は意外な人物、だが舞美に思い当たる節が無いわけではない。
手紙の指示通りに公園の人気の無い場所で相手を待つ。
しばらくして手紙の主が現れた。
栞菜だった。




581 :名無し募集中。。。:2008/01/17(木) 20:28:23.16 0
彼女の事は愛理の女中であるという事ぐらいしか知らない。
ましてや二人だけで話す事など今まで無かった。
栞菜は決意めいた表情を見せつつ舞美の目の前に立った。
大きな目でじっと舞美を見つめる。


「あの、今回はどのような用件…」


「もうお嬢様には会わないで頂けますか」


栞菜は舞美の言葉を遮るように強い口調で単刀直入に切り出した。


「私がこのようなことを言えるような身分ではないのは重々承知しております…
しかし、私はあのような悲しい顔をなさったお嬢様をとても見ていられません!」


「先日の事でしたらあれはきっとただの誤解です!」


「誤解だろうがお嬢様が傷ついたのは事実です
舞美様のはっきりとしないお気持ちがお嬢様を傷つけているのです!」


「そんな…私は許嫁として愛理さんを確かに愛し…」


「許嫁としてなのですか!?義務としてなのですか!?
お嬢様は不安でいらっしゃるのです!舞美様の気持ちに確信が持てないのです!」


「お嬢様を苦しめているのはあなたです」


舞美は何も言い返せなかった。


「私が申し上げたいことはこれだけです」


沈黙が流れる。
俯いた舞美が何も言えぬまま顔を上げた時には栞菜の背中は既に遠くなっていた。