スレコピペその9

http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1199718051/

339 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 01:12:39.41 0
「今日も矢島の家に行くのか?」
家の門から出てすぐに話しかけられた舞
馴染みのある声に少しうんざりしたような顔をして振り向いた
千聖には関係ないでしょ?」
千聖と呼ばれた男の子は萩原家の門の壁に寄りかかってポケットに手を突っ込んで舞を見つめている
その顔は関係ないと言われたからか、それとも言われる前からなのか不機嫌そうである
「関係…ないことはない」
「なによ。どう関係あるっていうのよ」
ずいっと近づいてくる舞にそっぽを向いて千聖は「教えてやんねー」と呟いた




340 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 01:32:37.82 0
舞は腕を組み溜息をつく
舞美お兄様と違って千聖って…ううん、周りの男の子達って本当に口が悪くて子供っぽいんだから…
そんな舞も千聖の気持ちに気付かずに、不機嫌なのは友人である自分がこの頃千聖に構っていないせいで
拗ねているのだと思い込んでるのだからまだまだ子供なのだが


「あっ、いけない千聖に構ってる暇なんてないのよ。お兄様が帰ってきちゃう!」
じゃあね、千聖
また今度遊んであげるから
そう言って舞は千聖に背を向け走り出していった




341 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 01:33:25.49 0
どこがいいんだよ、あんな奴
あいつ、許婚がいるんだぜ?
舞ちゃんが好意を寄せているのを分かっているくせに隠してるんだぜ?


千聖が舞美に許婚がいることを知ったのは最近だった
近所の人がたまたま噂しているのを立ち聞きしてしまって知った事実
従姉妹である舞はその事実を知らないようだった


自分は舞美と結婚するのだと
自分が結婚できる歳になったら結婚してくれると言ってくれたのだと
嬉しそうに話していた舞の気持ちを踏みにじった舞美のことを千聖は許せなかった






364 :名無し募集中。。。:2008/01/14(月) 20:41:12.98 0
千聖は自分の苛立ちが気に入らなかった
舞美に苛立つ自分が気に入らなかった


小さい頃から道場で稽古をつけてくれた舞美
近衛連隊でも抜群と噂される舞美は千聖のあこがれでもあった
白馬に乗って帝都を闊歩する舞美のようになりたい・・・ずっとそう夢見ていた


だが先日の出来事から千聖は海軍を目指すことに決めた


舞といられるのもあと数年
希望通り海軍に入れれば
江田島兵学校、艦隊勤務
潮を浴びて真っ黒に日焼けする将来の自分
舞を見つめていられる時間もなくなるだろう